自分「この前さー、はじめて沖縄に行ってね、メチャクチャ海がキレイでさー!泳ぎに行ったんだけど、もう最高だったよ!その後さー!」
相手「うんうん。(うーん、また始まっちゃったよ、コイツの話。別に興味ないんだけどなあ・・・。)」
自分の体験談や思ったことを好きなだけ話すことは、とても楽しくて気持ちの良いものです。
しかし、それをところ構わず発散させてしまえば、相手にとっては退屈で、苦痛そのものです。
優しい人で、何度も自分の話を聞いてくれる人であったとしても、内心は嫌な気持ちになっているはずです。
そのために、今の時代には、匿名で投稿できるSNSやブログなどが勢いを増しています。
それは、人間が元々持っている
「自分の話を聞いてほしい!」
「私の事を分かってほしい!」
というニーズに応えていることも、原因の一つと言えるでしょう。
「それじゃあ、自分のしたい話を好きなだけしようと思ったら、インターネットに頼らないといけないの?」
そんな風に思ってしまうのも無理はありません。
しかし、ある会話のコツさえ押さえておけば、話し相手と自分、両方が気持ちよく自分の話をすることができるようになるのです。
もくじ
自分の話に熱中すると、相手が嫌な気持ちになる原因とは?
会話のコツを知る前に、まず、自分の話に熱中してしまうと、相手が嫌な気持ちになってしまう原因について考える必要があります。
なぜ、自分の話に熱が入ると、聞き手の人間が不快な気持ちになってしまうのかと言いますと、それは「自分の話しか」しないからです。
もともと、会話とは、お互いがお互い意思を疎通させるために行う言葉のやり取りです。
それなのに、いざ会話が始まると、自分の話をマシンガンのごとくしゃべるだけに終始してしまえば、相手は自分の意思を何も伝える事ができずに終わってしまいます。
「コミュニケーションは、言葉のキャッチボールが大切」とはよく言ったものですが、相手の事を考えず、自分だけがしゃべりまくるという行動は、コミュニケーションが全く取れていない、典型的なダメな会話例と言えます。
他にも、よく話好きな人を批判する言葉に
「あの人の話は長い!」
というのがありますが、これは、全然しゃべっていない自分に対して、批判する対象の相手が遠慮せずにしゃべりまくっている事が原因です。
それでは、自分の話を聞いてもらいたい時、一体どうすればいいのかと言いますと、あえて話題を相手に振って、話し相手に「自分の話したい話題」について先に喋ってもらうのです。
自分の話したい話題を、相手に先に喋ってもらった例
自分「最近どこか遊びに行ったりした?」
話し相手「この前の連休に、家族で温泉に行ったかな。」
自分「へえー!温泉!?どうだった??」
話し相手「アルカリ性の温泉で、部屋に厳選かけ流しの温泉がひいてあるから、ゆっくりできてスゴイよかったよ!」
自分「そうなんだ!そんなゆっくりできる温泉だったらいいよねー!」
話し相手「そうなんだよ!ところで、そっちはどこか行ったの?」
自分「実は沖縄に行ってね!メチャクチャ海がキレイでさー!泳ぎに行ったんだけど、もう最高だったよ!」
自分の話したい話題を出す前に、相手に十分に喋ってもらうこと
冒頭でも、自分の話したい話題を話していますが、上の会話例とは随分と違う印象を受けるのではないでしょうか?
冒頭のダメな会話例との違いは一つ。
「自分の話したい話題を、先に話し相手に喋ってもらっている」
これだけです。
これだけで、随分と会話の雰囲気が変わりますし、話し相手も満足することができるのです。
この時の会話のコツとしては、相手に十分に話を引き出してあげることです。
相手が「自分が十分話ができている」と感じると、
「次は相手にも話をしてもらおう」
という気持ちが出てくるのです。
自分の話したい話題を話すことは、決して悪い事ではない
ここでお話した会話術は、心理学でいう「返報性の法則」を応用した会話術です。
他にも返報性の法則を利用したトーク術というものは、たくさんあります。
(関連記事:ある法則を利用した質問で、相手から共通点を見つける方法)
心理学を利用していると聞くと、「何か相手に悪い気がする」と感じる真面目な方もいますが、自分と話し相手、お互いがより円滑なコミュニケーションを図れるという目的の元に有効活用すれば、何の問題もありません。
それに、誰だって、自分の事を知ってもらいたいですし、自分の話をうまく引き出してくれたことに対して感謝の気持ちも持ってもらえます。
もちろん、返報性の法則を詐欺などに悪用することは言語道断です。
ですが、自分と話し相手、お互いが好きなだけしゃべる、より自分を表現するために使うということであれば、どんどん会話に取り入れていくとよいでしょう。
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以前、私は人とまともにしゃべることすらできないコミュ障でした。
その上、一時期は人と話すことはおろか、ヒトの気配を感じただけで怖くなり、涙目になって逃げだしてしまうようなレベルの対人恐怖症でもありました。
しかし、どうにか自分の人生を変えたいと思い、他人と向き合うことに挑戦を続けていました。
その結果、対人恐怖症は改善し、また良い会話教材に出会い、正しい会話のコツについて学んだことで、
「誰とでも仲良くなれる」「仕事もケタ違いに上手くいく」ということを自ら経験しました。
実際に体験して分かったのですが、コミュ力は、才能ではなく鍛えられます。
そして、「会話術を学ぶことで誰でも自分の人生を好転させることができる」という真実を、産まれて初めて思い知ることになったのです。
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